10/24 県教育委員会との懇談会@松戸 地球の家

10月24日に、今年度三回目の県との懇談会を行いました。

教育機会確保議連の松戸県議からのご挨拶

参加者はこちら

1 横芝光町 みんなの居場所ありのまま 内田(町議会議員)


2 千葉市 古山教育研究所 古山 

3 印西市 一般社団法人ぴおねろの森 大河原

4 東葛飾教育事務所 佐藤

5 野田市教育委員会 齋藤

6 成田市 ワイズアカデミー 大森

7 千葉市 フリースクールコラボ 留守

8 鎌ケ谷市教育委員会 高畠

9 子どもと親のサポートセンター 本間

10 にじのそら学園 小沢

11 松戸議員 

12 成田市 カザグルマ 清水

13 松戸市 共育ステーション 地球の家 熊谷

14 千葉県教育庁 学習指導課 村瀬

15 船橋市 リベラルスクール 鳥居

16 教育庁児童生徒安全課 徳永

17 CFN 前北 

18 スクールソーシャルワーカー オモテ

19 スクールソーシャルワーカー 鎌ヶ谷 榊(サカキ)

20 スクールソーシャルワーカー 東葛高校 後藤

21 流山市 シューレ 原野  

22 流山市教育委員会 高橋

(敬称略 順番は座った席順)

自己紹介のあと、懇談に入り、以下のような話がなされました。

(1)四街道市から千葉市のフリースクールに通っている。今度中学校に進級。いじめにあって不登校。千葉市の中学に入学したい。四街道市、千葉市学児課それぞれに相談した。

〇指定校変更は市内の話。文科省からも柔軟に対応するようにときている。具申書を用意したりしている。市が別になってしまうと、なかなか難しいのが実情。

住民票がどこにあるかが大事。

(2)成田市。放デイと併用してフリースクールを使いたいという保護者ニーズがある。学校に行っていれば受け入れるが(状態が軽度であろうという判断かもしれないが)、行っていないのであれば受け入れないという放デイもある。受け入れるのは簡単だが専門職員がいないのが懸念点。多動の子と静かにしたい子が一緒にいることの課題がある。

障害福祉課にも相談している。

〇放デイによっては、学校に行っていないと受け入れないという施設は聞いたことがある。児童専門相談員として働いていた経験がある。

〇支援学校の不登校(放デイにも行きたくないという状態)、保育園の不登園など、スタッフの人手が1対1で取られてしまう。スクールでは人件費がそこまでかけられない。

(3)印西市。ぴおねろの森が、千葉日報に掲載された。他者に手が出てしまう発達課題がある子がいて、保護者も学校に配慮を求めていた。ぴおねろで、子どもがみんなの輪の中に入っている姿を見ることができた。「社会が育ては、障害は個性に変わる」by 木村校長。市教委との話し合いの場を設けた。約4割の家庭が何の支援も受けていない。ぴおねろの森に合わないお子さんもいる。不登校支援コーディネーターを新設した。その後の伴走支援をする人。公平な立場でゼロベースで考えていけること。訪問相談担当教員の役割は重要。SCは、傾聴するだけ。具体的アドバイスをもらえていない。地域に根差した情報提供は難しいのではないかと言われた。

〇福祉も知っていて、不登校のことも知っている人間は必要。年会費5000円で、伴走支援している。SSWには繋げている。

〇学校の先生は、カウンセラーへ橋渡しをする。SSWへの橋渡しはあまりない。

〇安全性を確保できないので、小1の障害のある子のスクール入会を断った。その時、SSWから関わってもらって、手を放しても大丈夫な状態にしたことがある。

〇ひきこもりの子どもの案件(プログラミングなら興味ある)。スクールの受け入れ範囲を超えている案件が来る。

〇訪問看護サービスと、フリースクールが協力しあって、子どもの支援を協働で行っている。

【受け止め】

〇専門的なアドバイスは先生は難しく、SCに繋げている。家庭に一歩踏み込む支援がある場合には、SSWに繋げている。訪問相談担当教員の情報も、やっと浸透してきたように思う。

〇4割の不登校の子どもがどこの窓口にも繋がっていないことについて。

・学校が何もしていないわけではなく。時間外、放課後、別室登校を促したりしている。

 小学校でも居場所を作る。スペシャルサポートルーム設置の動きをスピード感を持ってやっていこうとしている。SCの具体的な解決策については、SCが市の取り組みを知らないのはまずいので、SCと市教委の連絡会を独自に持っている。流山市は独自でSSWを雇用している。どこの学校も、かなりの割合でSSWを活用している。

・HSCで感受性が強い子どもについて、どこに相談しても、相談員がHSCについて詳しくない。発達障害についての専門的な相談はなかなかできない。ニューロダイバーシティの子どもを持つ保護者が集まる。親の会では、保護者は相談員より詳しい。船橋市の教育委員会に、親の会のチラシPDFを配信して欲しいと頼むと、他の後援イベントもやらざるを得ないと断られた。学校も紙のチラシはご免だと言っているところが増えている。

P連とタッグを組んで、親の会の周知を手伝ってもらうことを、船橋市では上手くいった。

ココロプランでは、情報を保護者に届けるようにとなっている。

・サポートガイドの活用は?

学校への配布、事務所、市教委への配布。県のHPからダウンロードできる。

一般質問で、「サポートガイドを家庭へ配布してくれないか?」と言ったが、不登校を助長してしまわないかと言われてしまった。

・学校判断、市教委判断で、メールで家庭にガイドのリンクを流すこともできるのではないか。

・内申書に出席日数を書くのか?

高校側が何を求めているのか?「20日以上欠席があれば審議の対象とする」という記載がある高校もある。

県立の高校は、不利の無いようにしている。自己申告ができるようにしている。

〇受け止め

当初は、SCとSSWの違いも分からなかった。県・市それぞれのSCやSSWの情報交換の場を作った。不登校を支援できればと思う。

〇受け止め

カウンセラーだけにお願いするだけでなく、校内の各先生と協力しながら不登校支援をしていくことが大切だと思った。

皆勤賞を授与することを取りやめている学校もある。コロナの影響もあり。出席の重みについての見直し。

〇学校だけの支援だと、4割の取りこぼしが出てくる。丸投げの支援ではなく。学校を卒業してしまうと繋がりが取れなくなる。

〇受け止め

先生に、こういうことできますよ、自宅訪問の同行できますよ、とお伝えしても遠慮があったりする。本人に繋がる意思が無くても、その意思を引き出すのもSSWの役割の一つ。内発的動機付けが無い段階からの関わり。

〇受け止め

医師でもすべてのことを知っているわけではない。親自身の力も持たなければならない。関係者全員で支えていく。

〇親の繋がる力について

保護者の力量に任せてしまうと、子どもの公平な支援に繋がらない。追い込まれている親はエネルギーが枯渇している。

国連からも駄目だよと言われている。総務省から文科省が怒られている。情報を渡せない、ではなくて、渡せる方法を探していくべき。親の孤立感は相当なもの。

全体の3%が不登校。圧倒的マイノリティ。

〇受け止め

前職の県知事時代から、SW、SSWを増やそうと言ってきた。
1年前に、自分の子どもが不登校気味になった時に、どこに頼ったらいいのか混乱した。

行政もわかりやすい言葉で伝えていくことが必要。

〇受け止め

訪問相談3年間やっていた。伴走をしていて、重要性や意義は大きいと感じていた。訪問相談とSSWと一緒に動いていた。SCやSSWの人数が増えているが、訪問相談の教員は12名と増えていない。

〇受け止め

第三の居場所の連携は今後必要だと、市としても感じている。連携の仕方をどうしていくのか、他の自治体の様子を見ながら勉強している。答えがまだ見つかっていない。

出席要件の基準を設けた方がいいのか、設けない方がいいのか、もどかしい。

出席扱いのガイドラインは、県職員にはやめておこうと言っている。現状を知らない職員が作ると、大変。スクールや利用者がコミットできるガイドラインであることが必要。

〇各自治体の不登校支援をまとめた資料を作っている。オルタネットのHPに掲載している。

経済支援はヘタをすると、スクールの自由度を奪ってしまう。

〇受け止め

SCと上手くいかなかったのは、scに求めすぎている事例もあった。教員という時点でバイアスがかかっている。自分が不登校を体験していないから。自分がやってきた価値観でしか話せないのはいけない。教員ももっと情報を集めなければならない。

不登校の3%の子たちを認めることが、どんな不利益になるのか?本当になし崩し的になるのか?感覚的なものに縛られていないか?

目指しているものは、子どもの社会的自立。

〇日本の人口減少は世界的には珍しい。

一人当たりの稼ぎを増やさなければ、高齢者の下支えが難しくなる。

10%の子どもたちが学校に居場所が無い。形式的に卒業していく子たちが心配。

あと数年で、不登校人数が90万人になるかもしれない。

無気力の子どもがどういう風に主体性を取り戻していくのか?その環境づくりを考えていかなければならないのではないか。

〇去年よりも、フリースクールと連携している学校が増えている。

学校現場も意識が変わってきている。

管理職判断でサポートガイドが配られていないのは残念だと思う。

研修会は年に一回行っている。

まずは管理職の意識が変わらないといけない。

昨年度から、県教委員だけではなく、教育事務所・市町村教委員、SSWの方々の参加も増え、より幅広くこちらの悩みも届けられるようになりました。

これからも、行政との連携を続け、千葉県の不登校のこどもと親のために、働きかけていきたいと思っています。