ぴおねろの森

1.団体の概要(フェイスシート)

ふりがな ぴおねろのもり
名称 ぴおねろの森
所在地 〒270-1331 住所印西市牧の原
電話番号 090-4133-8002
FAX番号
メールアドレス pioneronomori@gmail.com
HPアドレス https://www.pioneronomori.com/
開設年 西暦2020年
ふりがな おおかわら あやこ
設置者・団体 大河原 亜矢子
設置者・団体の性格 法人格を有しない任意団体

2.活動等の状況

①受入の対象
受入対象年齢(学齢) 下限:6 歳 上限:なし
在籍できる上限年齢 上限:15 歳
備考
②受入の条件(ある場合に記載)
③運営形態(複数回答可)
通所型宿泊型訪問型その他
④子どもの学びや活動上の開所日数や時間
開所日数 週 4 日
曜日
備考
長期の休み 夏休み年末年始春休みその他
⑤1日の開所時間
開所 10時 30分~閉所 15時 00分
備考 就労等の理由で時間内の送迎が困難な場合は時間外も対応します。(無料)
⑥子どもの人数(2020年12月2日現在)
子どもの数
(2020年12月2日現在)
人数 特徴(あれば)
就学前 0人
小学生 15人
中学生 0人
学齢期超
15~17歳 0人
18~19歳 0人
20歳以上 0人
合計 0人
2020年度の年間入会(入学)者数 15人
年度の年間退会(卒業)者数 0人
⑦スタッフの概況
常勤 有給 0人
無給 0人
非常勤 有給 0人
無給 0人
ボランティア 有償(実費の支弁など) 0人
無償 8人
⑧ホームページ等で公開している情報
理念や特長入会案内・入会条件代表・責任者名、役員在籍している子どもの概況(人数・年齢等)スタッフの概況(人数・体制等)学びや活動のようす入会金・会費(授業料)・その他費用等団体・スクールの財務状況問い合わせ先や方法
⑨活動内容(複数回答式)
個別の対応や学び授業形式(講義形式)による学び社会体験(見学、職場体験など)自然体験(自然観察、農業体験など)調理体験(昼食づくりなど)芸術活動(音楽、美術、工芸など)スポーツ活動宿泊体験子どもたちによるミーティング学びの成果、演奏や作品などの発表会居場所提供相談・カウンセリングSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)受験勉強就労訓練保護者会、親の会その他特色ある活動

3.私たちの団体・スクールの理念、学び・活動の特長

「ぴおねろの森」は我が子の不登校を経験し、苦しみながら生きている不登校の子どもが多い現状に「自分は自分でいいんだ」と思えるような居場所を作りたいという思いで立ち上げた団体です。まだ立ち上げたばかりの団体ですが、子ども達と創っていく楽しさがあります。「ぴおねろ」とはスペイン語で「開拓者」という意味で、「力強く生きていってほしい」という思いと共に「日本の教育の開拓者」という意味も込められています。

【ぴおねろの森の理念】
「すべての子どもが安心して通える居場所」であり、「自由と自治を学ぶ居場所」

【大事にしていること】
①生きているだけで祝福される居場所
②自分のことは自分で決めます。
③みんなのことはみんなで決めます。
④子どものやりたいことを応援します。
⑤子どもの最善の利益を追求します。

【特長】
大人主体のカリキュラムはなく、自分がどう過ごすかは自分で決めます。
子どものニーズに応じて、自然体験、社会体験、スポーツ、工作、サイエンス、音楽等、様々なプログラムを実践しています。また食卓を囲むことを大切しにし、子ども達と昼食作りも行っています。さらに「街の先生」ボランティアも募集し、地域の方々の得意なことを子ども達と共有し、学び合う場づくりにも力を入れ、地域に愛され、見守られ、のびのび育っていける居場所を目指しています。

4.おおむねこの3年間で、私たちが重点的に取り組んできた方針とその方針の背景にあった子どもの状況やニーズ、団体・スクールの状況等

不登校は増加傾向ではありますが点在している状況は変わらず、孤立感を感じるのもやむを得ない割合です。そのため当団体は希望するすべての子どもが通えることが大前提であると考え、経済的理由や送迎の問題がネックにならないように今の仕組みを考えました。また傷んでいる不登校の子どもが多い現状に、まず「子ども達が安心できること」が最も大切なことであると考え、温かな居場所になるように努めてきました。様々な背景を抱えながらも、「外に出れなかった子が出れるようになった」「笑うようになった」「夢を語るようになった」…等、この6か月間、様々な変化が生まれています。

5.おおむねこの3年間で、学びや活動において、成果のあった特長的な取組事例

(重点的な取組方針に沿った事例を記述し、その取り組みについて該当する観点①~⑤を選択。加えて、それ以外の特長的な事例があれば、あわせて1~3事例まで記述可)

事例1:食卓を囲むこと
観点①基礎的な学力の習得観点②体験的な学びや活動観点③個性や特徴、個別性に応じた学びや活動観点④子どもの協同的な学びや活動観点⑤その他

1.取組の概要

昼食の提供が始まる前の2か月間は各自お弁当持参でしたが、今は子ども達の食事のリクエストに応じて昼食作りを行い、みんなで食卓を囲むようにしている。

2.子どもの習得・経験・成長のようす

お弁当の時は皆で顔を合わせる時間がなかなか持てなかったが、昼食作りや食卓を囲むようになってからは、皆が一旦手を止めて食卓に集まるようになった。そして何より最大の変化は会話が生まれるようになったことである。「同じ釜の飯を食う」とよく言ったものですが、そのおかげで連帯感が生まれ繋がりも深くなったように感じる。

3.スタッフの関わり方やコミット

食事作りも食卓を囲むことも強制するのではなく、子ども自身の「やってみたい」という気持ちを大切にしている。また出来るだけスタッフも一緒に食卓を囲むようにし、食べられないメニューの時は冷蔵庫の食材を使って、別のメニューを一緒に作ったり、出来るだけ寄り添うように努めている。

4.さらに充実・発展させるための改善点や方策など

今後は献立作りから食材の買い出し、食べ物の成り立ちを学ぶ食育の分野など、食を通して学びを深めたいと考えている。

5.付記事項
事例2:自分達でルールを作った!
観点①基礎的な学力の習得観点②体験的な学びや活動観点③個性や特徴、個別性に応じた学びや活動観点④子どもの協同的な学びや活動観点⑤その他

1.取組の概要

あるミーティングで「閉室時間を守らない事により、自宅前に車が渋滞し、近隣住民が困っている。どうしたらいいか?」という問題を投げかけてみた。

2.子どもの習得・経験・成長のようす

ミーティングは参加不参加の自由があり、これまで集まることすら難しかったが、自分達にかかわる今起きている問題を投げかけることで、子ども同士で議論が始まり、「閉室10分前になったら、子どもが選んだ曲をかけ、それを合図に帰りの支度をする」というルールが誕生した。そして自分達で決めたルールは守ろうとする姿勢が見られ、問題も改善傾向に向かっている。

3.スタッフの関わり方やコミット

今起きている問題を大人が勝手に解決しようとルールを決め、それを守らせるのではなく、一緒に考えるという姿勢を貫くようにした。大人が決めたほうが形になるのは早いかもしれないが、解決に向けて考えるプロセスにこそ意味があると考えている。

4.さらに充実・発展させるための改善点や方策など

ミーティングで発言できない子もいる中で、すべての子どもの意見を反映させるにはどうしたらいいかを検討し、意見箱の設置を進めている。

5.付記事項
事例3:ぴおねろ運動会
観点①基礎的な学力の習得観点②体験的な学びや活動観点③個性や特徴、個別性に応じた学びや活動観点④子どもの協同的な学びや活動観点⑤その他

1.取組の概要

ある子が在籍する学校の運動会に出たくても出られなかったことから、「ぴおねろの森」で運動会をやりたいという子ども発信の企画が持ちあがった。

2.子どもの習得・経験・成長のようす

運動会企画が持ち上がると「僕、足遅いから」「運動神経鈍いし」「やらなきゃダメなの?」という意見が出されたが、当日子ども達は体育館を思いっきり走り回り、笑い合い、運動会を楽しむ姿が見られた。

3.スタッフの関わり方やコミット

「ぴおねろ運動会」は子どもだけでなく、スタッフにとっても初めてのチャレンジだった。「学校の運動会」を想像し、拒絶する子ども達にどうしたら「楽しい」と感じてもらえるのか…。まず運動会についての説明は、やりたい競技があったら参加すればいいこと、優劣をつける運動会ではないことを伝えるために紙芝居などを用いて慎重に行い、プログラムも子ども達からやりたい競技を募って決めるようにした。当日はリラックススペースを体育館のど真ん中に作り、寝袋でごろごろしながらゲームをしたい子や休みたい子も参加できるように工夫した。まず子ども自身が「楽しい」と感じてもらえることを第一に関わるようにした。

4.さらに充実・発展させるための改善点や方策など

「第一回ぴおねろ運動会」を体験したことで、「運動会」に対するネガティブなイメージはかなり払しょくできたように思う。今後は子ども達で実行委員会を立ち上げ、企画や運営ができるようなサポートができたらと考えている。

5.付記事項

6.子どもの進路について

退会(卒業)の子どもの進路選択の特徴、進路先の具体例、OB・OGの活躍や特記すべき事例など
オープンしたばかりのため記入不可。

7.子どもの学び・活動の向上、団体・組織の向上のために、私たちが取り組んでいること(研修・評価など)

月に一回行われるスタッフミーティングの際、スタッフ同士で学び合えるようにしている。子ども主体の学びとは?フリースクールの現状や国や県の動向などを伝達共有、また利用者同士のトラブルが起きた際には、アドラー心理学を学び合い、子どもの言動の理解を深め、関わり方を模索している。

8.私たちの団体・スクールの組織・運営について

・どのようなしくみがあるか  ・反映した成果の実例  ・今の課題は何か などの観点で記載

①子どもの意見を反映するしくみ、子どもが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
月に2~3回子どもとスタッフみんなでミーティング「バナナの部屋」を開催。みんなでやってみたいことや今起きている問題などを話し合う場を設けている。また壁に張り紙をし、やってみたいことや食べたいメニューを自由に書けるようにしている。そうすることで、上記に記した事例2のような成果を生み、子どもが主体的に問題と向き合うようになった。
②スタッフの意見を反映するしくみ、スタッフが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
月に一回スタッフミーティングを開催している他、随時スタッフ同士で話し合う場を設け、企画の立案や情報共有だけでなく、自身の思いを吐き出せるようにしている。そうすることで、様々な方向から子ども達をサポートできるようになり、スタッフ自身のモチベーションの向上にも繋がった。
③保護者・その他の関係者の意見を反映するしくみ、彼らが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
随時親御さんの思いを吐き出せるように努めてはいるが、保護者会や親の会の開催等は今後必要であると考えている。

9.安全面で実施・配慮していることについて

緊急時対応マニュアル安全管理マニュアルその他、実施していること
自由入力:登録者全員の保険加入・スタッフのうち看護師2名

10.子どもやスタッフの人権を守るために実施・配慮していることについて

ハラスメント・虐待・いじめなどに関する宣言等
ハラスメント・虐待・いじめなどに関するスタッフ研修
ハラスメント・虐待・いじめなどに関する相談ができる体制や仕組み
その他、実施していること
自由入力:ハラスメント・いじめに関しての体制作りは現在準備中

11.学校・行政・地域・団体・NPO・企業等との連携について

①【学校・行政】どのような連携を行っているか、その成果、連携の課題や改善の方策などを記載
出席日数に認められている学校とは月に一回、書類や電話でやりとりをしている。また行政とはSSWや訪問相談担当教員との連携により、見学や通所に繋がるケースが増えていることから連携の重要性を実感している。しかしまだまだ不登校が増加傾向である中で、学校と居場所を繋ぐ重要な役割を担っているSSWの配置を増やす必要性を感じている。
②【地域・団体・NPO・企業等】どのような連携を行っているか、その成果、連携の課題や改善の方策などを記載
「街の先生」サポートの仕組みや市民活動支援センターの力もあり、様々な団体や地域の方々と繋がりを持つ事ができた。そのおかげで活動の幅も広がり、様々な分野の体験活動(自然体験、社会体験、サイエンス、音楽、工芸等…)ができるようになった。またそれ以上の収穫としては、外に出にくかった子ども達が地域の方々と関わることにより、信頼感や安心感が生まれ、同時に地域の方々もやりがいを感じながら共生していく…いい循環が生まれつつあるように感じる。

12.団体・スクールの理念を実現し、特長を活かし、学び・活動をより発展させるために、課題となっていることと改善のための今後の方針について

現在、地域との繋がりやスタッフの力で活動の幅は広がってきたが、個々のニーズに合った活動が十分にできているとは言えない。それを実現させるには、安定的な人材と活動資金の確保が必須である。また希望するすべての子どもを受け入れ、さらにのびのび活動していくためには自宅での運営には限界がある。そのため今後、空き家や廃校等を利用し、移転していく方向で検討を進めている。