まなびスペースCOCOCARA

1.団体の概要(フェイスシート)

ふりがな まなびスペースここから
名称 まなびスペースCOCOCARA
所在地 〒2650066 住所 千葉市若葉区多部田町752-10

電話番号
FAX番号
メールアドレス manabicococara.info@gmail.com
HPアドレス http://coconet-chiba.or.jp/
開設年 西暦2020年
ふりがな えぬぴーおーほうじんここねっと
設置者・団体 NPO法人COCO.NET
設置者・団体の性格 NPO法人

2.活動等の状況

①受入の対象
受入対象年齢(学齢) 下限:なし 上限:15 歳
在籍できる上限年齢 上限:なし
備考 主に小学生を対象としています
②受入の条件(ある場合に記載)
③運営形態(複数回答可)
通所型宿泊型訪問型その他
④子どもの学びや活動上の開所日数や時間
開所日数 月曜日、水曜日、金曜日
曜日
備考 月の最終週の火曜日は別NPO法人フリースクールとの合同活動日となっています
長期の休み 夏休み年末年始春休みその他
⑤1日の開所時間
開所 10時 00分~閉所 16時 30分
備考 15:00~16:30放課後
⑥子どもの人数(2021年7月1日現在)
子どもの数
(2021年7月1日現在)
人数 特徴(あれば)
就学前 2人
小学生 17人 不登校児・ハイブリッド・ホームスクーラー
中学生 1人
学齢期超
15~17歳 0人
18~19歳 0人
20歳以上 0人
合計 20人
2020年度の年間入会(入学)者数 17人
2020年度の年間退会(卒業)者数 0人
⑦スタッフの概況
常勤 有給 0人
無給 0人
非常勤 有給 4人
無給 0人
ボランティア 有償(実費の支弁など) 2人
無償 1人
⑧ホームページ等で公開している情報
理念や特長入会案内・入会条件代表・責任者名、役員在籍している子どもの概況(人数・年齢等)スタッフの概況(人数・体制等)学びや活動のようす入会金・会費(授業料)・その他費用等団体・スクールの財務状況問い合わせ先や方法
⑨活動内容(複数回答式)
個別の対応や学び授業形式(講義形式)による学び社会体験(見学、職場体験など)自然体験(自然観察、農業体験など)調理体験(昼食づくりなど)芸術活動(音楽、美術、工芸など)スポーツ活動宿泊体験子どもたちによるミーティング学びの成果、演奏や作品などの発表会居場所提供相談・カウンセリングSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)受験勉強就労訓練保護者会、親の会その他特色ある活動

3.私たちの団体・スクールの理念、学び・活動の特長

理念
・安心して過ごせる
・夢中になるあそびとまなびがある
・ともに過ごすしあわせな時間をあじわう

心の安心が保証される日中活動の場を提供し、子どもたちが主体的で個性豊かな遊びと学びを発展させていくための環境づくりに取り組んでいます。また、理念の土台となっているイエナプラン教育、授業のひとつであるシュタイナー教育などオルタナティブ教育を無理なく取り入れながら、多様で多彩な教育に出会う機会を作り、子どものバイオリズムに寄り添ったプログラム内容や教育的環境を提供しています。

4.おおむねこの3年間で、私たちが重点的に取り組んできた方針とその方針の背景にあった子どもの状況やニーズ、団体・スクールの状況等

上記理念に則って、
①心の安心が保証される日中活動の場を提供すること
②遊び(自由活動)を中心としながら、子どもたちが主体的な遊びと学びを発展させていくための環境づくり

を重点的に取り組んできました。
その背景には、団体代表が我が子の不登校を経験したことから、オランダのイエナプラン教育に出会い、子どもにとってよりよく生きることのできる居心地のよい学校、どの子どももその子にあった多様な教育に出会う機会と、そういった教育の場が必要であると考えたことによります。

5.おおむねこの3年間で、学びや活動において、成果のあった特長的な取組事例

(重点的な取組方針に沿った事例を記述し、その取り組みについて該当する観点①~⑤を選択。加えて、それ以外の特長的な事例があれば、あわせて1~3事例まで記述可)

事例1:コロナ禍により学校でのマスク着用生活から慢性的な頭痛を引き起こし、学校に行かないことを決めた子どもについて
観点①基礎的な学力の習得観点②体験的な学びや活動観点③個性や特徴、個別性に応じた学びや活動観点④子どもの協同的な学びや活動観点⑤その他

1.取組の概要

ソーシャルディスタンスが取りやすい野外活動の中では、マスクの着脱はしなければならないときを除いて自分のペースでできること、活動の中では、基本的に自分のやりたいことをやってよいこと、やりたくないことはやらなくてもよいことを伝え、思うように過ごしてもらいました。外では周囲に気を遣ってしまいがちで、自分からやりたいことに手が出しにくい様子も見られましたが、徐々に活発になり、興味関心のある活動に熱中して取り組む姿が見られるようになりました。様々なアイデアが湧くお子さんだったので、話し合いの際に意見を求めたり、準備などの手伝いをお願いするような機会を折りに触れて作りました。
2、3ヶ月経つ頃には、はつらつとして過ごす様子がうかがえるようになり、頭痛の訴えはほとんどなくなりました。

2.子どもの習得・経験・成長のようす

学校では問題なく過ごしているように見える生徒のひとりでしたが、家庭ではテストの点数を細かく気にしたり、学習の難易度が上がってくるとぴりぴりした緊張感をまとうような様子がうかがえました。フリースクールに通うようになって数ヶ月後には、自己表現が豊になり、おおらかな人柄でかつ活発な印象を持つようになりました。学習面では、たとえば人前で問題を間違えたらもう1回やり直しになるといったことが、仮にゲーム的なものであっても強いプレッシャーになっていたようで、そういったプレッシャーは本人が学校に行きたくなくなった理由のひとつでもあったようです。フリースクールでは、間違えても大丈夫という雰囲気のもと、遊びの中で楽しく学ぶ機会を作るように心がけました。最近では、自分に取って「勉強することも大事」という考えを持つようになり、自発的に勉強に取り組むようになっています。

3.スタッフの関わり方やコミット

もともと好奇心旺盛で、やりたいことには熱中して取り組むようなお子さんだったため、特別な声かけやこちらから呈示するのではなく、「やりたいことをやってよい場」ということを理解してもらい、実際に思うように過ごしてもらいました。リーダーシップを発揮するようになってからは、子ども達主体の遊びや活動の様子を見守りつつ、やりたいことを実現させやすいよう環境を整えたり、アイデアを具現化できるよう、時折大人が手伝うといったスタンスで関わっています。

4.さらに充実・発展させるための改善点や方策など

学ぶ意欲があるお子さんであるため、多様な遊びと学びにつながるよう、もの、ひと、場所の環境を充足させていく必要があると思います。また、しぜんと社会規範を身につけていく機会として、子ども達のロールモデルとなるプレイリーダーとの活動が欠かせないと考えています。

5.付記事項

6.子どもの進路について

退会(卒業)の子どもの進路選択の特徴、進路先の具体例、OB・OGの活躍や特記すべき事例など
在籍者がまだ卒業年齢に達していないです。

7.子どもの学び・活動の向上、団体・組織の向上のために、私たちが取り組んでいること(研修・評価など)

研修会の参加
多様な教育に関する勉強会
活動終了後のスタッフミーティング

8.私たちの団体・スクールの組織・運営について

・どのようなしくみがあるか  ・反映した成果の実例  ・今の課題は何か などの観点で記載

①子どもの意見を反映するしくみ、子どもが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
1日の活動のはじまりおわりの時間にサークル対話を行っています。
1日を振り返るサークルでは、今日楽しかったことやうまくいったこと、次回やってみたいことなどを話してもらい、高学年の子どもが模造紙に書き取ったり、また時間があるときには手書きやPCのWordを使って「COCO新聞」を発行するといった取り組みを行っています。
活動をスタートした頃に比べ、子ども達とスタッフとの間に話し合いができる土俵ができあがってきた印象を持つに至ったと感じています。子ども達が皆の前でも遠慮せずに意見を出したり、お互いを思いやるような発言があったり、また相手の意見や話を聞こうといった様子が見られるようになってきています。
②スタッフの意見を反映するしくみ、スタッフが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
活動日の終わりにスタッフ間ミーティングを実施しています。
また、SNSやZOOMを使ってのミーティングなどを適宜行っています。活動ごとの役割分担があるためスタッフごとに毎活動に何を提供できるか、オンラインを使って情報共有しながら行っています。
③保護者・その他の関係者の意見を反映するしくみ、彼らが参加・参画するしくみ、その取組と成果について
保護者会について適宜実施しています。野外活動が主となるため、付き添いの保護者や迎えに来た保護者が森林の中で憩いながら話をするといった機会が比較的あるように思われます。保護者全体での情報共有を行う時間を今後もう少し設けていきたいと考えています。2021度については、初の保護者向け性教育講座を開催し、好評を得ています。

9.安全面で実施・配慮していることについて

緊急時対応マニュアル安全管理マニュアルその他、実施していること
自由入力:野外活動が主となるため、へびや蜂に対しての注意事項について保護者にSNSでの通達や配布物を手渡している。

10.子どもやスタッフの人権を守るために実施・配慮していることについて

ハラスメント・虐待・いじめなどに関する宣言等
ハラスメント・虐待・いじめなどに関するスタッフ研修
ハラスメント・虐待・いじめなどに関する相談ができる体制や仕組み
その他、実施していること

11.学校・行政・地域・団体・NPO・企業等との連携について

①【学校・行政】どのような連携を行っているか、その成果、連携の課題や改善の方策などを記載
学校との連携について
保護者からパンフレットを渡していただき、学校からの連絡を受けた際には、団体や活動の説明、子どもの様子をお伝えし、視察の受け入れを行っています。また、月末には出席状況の書面データを保護者に送信し、目を通してもらった上で学校に提出してもらっています。

行政との連携について
千葉県フリースクール等ネットワーク団体への加入、および千葉市教育機会確保の会に加入しており、懇談会や定例会などの参加を行っています。

②【地域・団体・NPO・企業等】どのような連携を行っているか、その成果、連携の課題や改善の方策などを記載
NPO法人こころね地球学校さんと月1回の合同フリースクール開催日を設けており、2団体でのイベント活動を継続的に行っています。
また、2020年度にはCo-Laboさん主催のオンライン工場見学会に参加させていただきました。
2021年度には、株式会社モノテクノスさんのご協力で、電子工作教室を開催しています。

12.団体・スクールの理念を実現し、特長を活かし、学び・活動をより発展させるために、課題となっていることと改善のための今後の方針について

不登校支援に共感・理解を示してくださった地域の方がご厚意によって場を提供してくださり、また地域の公共施設を利用しながら、趣向の異なる3つの場所で活動させていただいています。野外活動を中心としているため、広々とした自然豊かな森や里山の中で、子ども達は心身ともに伸びやかに過ごしながら、自分のペースで過ごしたり、遊んだり、学んだりと、様々な経験を重ねています。そういった点において、子ども達が身を置く環境のもつ力というのは大きいと改めて感じられます。一方で、室内を使った遊びや学びにおいても、限られた時間と空間の中ではあるものの充実してきています。多様な教育という点では、自由な活動の中に、ボードゲームを取り扱うかのように漢字や算数を学べる教材がちりばめられていたり、座学の時間が盛り込まれていたり(参加は自由)、シュタイナー教育をほんのり取り入れており、子ども達に無理なく、しかしながらその世界観に子ども達が引き込まれ、黙々と手を動かし、何かを自分の力で作り上げるといった自分への信頼を育てていける機会があることも、こちらのフリースクールならではの取り組みと感じています。課題としては、子ども達が週1回だけでなく、来たいときに来られるような拠点となる場所(家屋)が必要であること、さらにスタッフの充実、子ども達自らが何がやりたいか、どのようにできるかを具現化できるような、人、もの、場所といった環境を少しずつ整えていきたいと思っています。